京阪神木造住宅協議会 活動報告

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2011年度 京阪神木造住宅協議会の活動報告

更新日 2011.11.22

第7回研修会 姫路城(天空の白鷺)の見学

見学会

11月22日(水) 出席 42名 27社

ほのかに暖かく秋晴れの空の下、姫路城の大手門前で皆さん集合させて頂きました。
いつもの研修会と違い、半分は研修会のため、半分は観光として、秋の色付き始めた木々に囲まれながらお城中に進むと天守閣を四角い箱でラッピングしたかのような仮設囲いが視界いっぱいに広がってきます、囲いの正面には実物台の天守閣の絵がリアルに描かれ、中にたたずむ天守閣の姿をいっそう想像させてくれます。

改修現場の仮設囲の中に入るとエレベータで8階にまで上がり天守閣の屋根瓦の吹き替え工事を目の前で見ることが出来ましす。
出席者の中には寺社建築に直接関わる方もおられ、工事の詳細を見る目は真剣でした。
いつもの研修会の企画とは大きく違い、普段ではなかなかご出席頂けなかった、社員の方も多くご出席頂きとても活気のある内容となりました。

また場内の案内に2名のボランティアの方がご同行頂きお城の見所をご説明くださいました。

研修会後半は 姫路で一番有名な寺社である播磨国総社でこの一年の感謝と今後の協議会の発展を祈願し、お払いを受けました。
ご参加頂きました方々と協議会の会員の皆様、一年間お付き合い頂きありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。

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更新日 2011.10.18

(有)ダイシンビルド、モデルハウス見学会のご報告

見学会

10月18日(火) 出席 13名

第6回研修会でも工務店発表をしていただきました。
ダイシンビルド清水社長のご自宅を兼ねたモデルハウスを見学させて頂きました。
紀州杉をふんだんに使った自然派住宅で長期優良住宅先導モデル(助成金200万有り)の仕様となっています。

まず、玄関を開けると左は和室、右は広いリビングと暖炉、見上げると大きな吹き抜けに突き刺すような煙突が、開放感を強調してくれます。
壁は調質性の高いシラス壁に刷毛目のデザインを施しムクの建具とのバランスと調和を取っています。

断熱性能にも知識豊富な清水社長はこのモデルハウスを断熱性能を測定する実験棟としても運用をしており、各フロアーに埋め込まれた温度計で毎日の測定を行いネットで公開する手の込みようには驚きです。

モデルハウスでの実験はこれだけではありません。
趙海光氏のデザインによる一坪里庭を今回始めて導入し、成長して行く庭のあり方を実演しています、日本古来から存在する山林の木々や植物を各地から取り寄せた数十種類の苗を植え、生き残った木々だけで庭を構成する、その地にあった自然に近い形での庭を再現しています。

箱庭の中央に埋め込まれた坪池も一度水を張った後はいっさい手入れをしない仕組みで、池の底には、わざわざ滋賀県の無農薬の水田から採取したバクテリアたっぷりの泥を入れ、光合成とバクテリアの自然循環だけで、メダカや沼エビが生息する環境を再現していました。
自然環境との調和を題材にする住宅商品はこれまでも良く聞く話でしたが、とても深く考えられた自然との調和のあり方だと感じさせて頂きました。

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更新日 2011.09.08

第6回研修会の報告

勉強会

9月8日(木) 時期的にもお忙しい中、いつも研修会にご参加頂きありがとうございます。
今回の参加は、30社37名。

今回は、ビルダーを専門にマーケティングを行う 潟鴻Xコアールディー研究所 佐藤 善秀先生と独自路線を貫く、(有)ダイシンビルド 清水 一人社長をお招きしての勉強会となりました。

まず前半は、
ロスコアールディー研究所の佐藤先生から
今の住宅業界のリアルな分析と我々中小事業者の生き残り戦略を豊富な実例と共にご紹介頂きました。
普段から、多くの優秀な工務店を指導する立場でもあり、的確な市場の変化を捉えてどう対処するべきかまでをリアルにお話頂きました。 新築住宅の市場はこの10数年ピークの時から見て半分近くまで縮小し、ハウスメーカーにおいても大きな打撃を受ける中、直接受注を受ける工務店のシェアは実は以外に変動が少なく、下請け業者の市場が一番縮小し淘汰されているそうです。


地域に根ざす工務店が生き残るためには住宅と言う商品を売るのではなく、住宅購入にいたるまでのプロセスを顧客目線で分析し、ライフスタイルそのものの提案が重要である。
だからこそ個々の工務店の独自のカラー(らしさ)が改めて必要な時代であるとの事。

たくさんご紹介いただいた工務店らしさの実例の中からいくつかピックアップして掲載いたします。

長年、地域工務店の育成をしてこられた佐藤先生の講義の引き出しは奥深く、今日はそんな中のごく一部をご紹介下さいました。
普段は、地元の江坂で2ヶ月に一回のペースで独自の勉強会を行っておられ、熱心な工務店の指導を行っておられます。
お勧めのセミナーですので、ご興味があれば是非ご覧下さい。
株式会社ロスコ・アールディ研究所



後半は、8月に現場見学会をさせて頂いた、
ダイシンビルドの清水社長の工務店発表です。

断熱性能と紀州の杉で独自路線を突き進み
ターゲットまでを大胆に絞り込む販売スタンスで
業務の無駄を省く一方、顧客目線での必要な情報は
ストイックなほどに掘り下げて提案する内容でした。

具体的な性能の提案ポイントは信頼性を強調できる公的機関からのデータが多く、抜粋してみせて頂きました中で、下記円グラフの表記にあるように、夏のクーラーに必要なエネルギーから見れば、意外にも冬の暖房に必要なエネルギーの方が約10倍と多く、今の冷房設備は思ったほど電気代を消費していない事をまずアピールします。

断熱性能そのものをアピールし、商品を売り込むだけでなく理論的に最小限必要な性能とは何かという事からませる事で、高断熱の必要性を導き出すのがダイシン流。

ここから先は、清水社長の得意とする細かな数字の理論で顧客をグイグイ引き付けるのだとか。それでも清水社長の性能に対するアピールポイントはごく一部。耐震性の見せ方や、顧客を紀州山林へ案内し、素材にも接して頂く。

普段からラフないでたちの清水社長からは、ギャップすら感じる理論武装の数々を見せて頂きありがとうございました。
前回の構造見学会に参加できなかった方々も、次回、ダイシンビルドさんのモデルハウスの見学会には、是非ご参加頂き、現物を体感頂ければと思います。
自宅を兼ねた断熱性能の実験塔とも言えるモデルハウスの見学会は10月18日の予定ですのでどうかお見逃し無く!

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更新日 2011.08.24

建て起し工法 上棟現場見学会のご報告

見学会

先日は大変な猛暑にもかかわらず、現場見学会にご参加頂き誠にありがとうございました。
当日は11社13名の方々にご出席頂き、午前中の約2時間お付き合い頂きました。

ご見学頂いた現場は、京都市右京区の狭小長屋が密集する地域です。
隣との敷地の取り合いひとつで、新たに建てる住宅の住み心地が大きく左右される状況でまさに建て起こし工法でなければ成り立たない現場です。

見学会当日朝、それまで事前に進められた両サイド壁の工事も終わり、壁際の基礎まで 移動する作業を待つばかりの状況です。

10時、見学の皆さんもそろそろ集まり、これからレッカーで2トン以上ある壁を吊りながら壁の移動を行います。めったに見ることの出来ない貴重な作業で、大きな掛け声と共に大変緊張感も漂う現場でしたが、無事3時には両方の壁も収まり夕方6時には2階と3階の床合板も貼り終える所まで進む事が出来ました。

出来上がってみると南側の建物の瓦の先がわずかに越境してきており、3階のサッシにぎりぎり当たりそうなくらいまでの精度で、壁が立ち上がっているのが分かります。

翌日の上棟式では300年続く(株)徳永建設徳永社長によるおはやし(祝いの小唄)を聞かせて頂いた後、お施主様からのお言葉を頂き、『毎日子供と現場を見に来るのが楽しみで、最近では子供が将来大工になって人を喜ばす仕事がしたい』と言っていた心温まるエピソードも聞かせて頂きました。

暑い中、見学会を見守ってくださいました皆様に御礼を申し上げると同時に、大変貴重な現場を見学会の場として率先してご提供くださったお施主様と徳永建設様、並びに当日施工して頂いた大工さん方々に改めて御礼を申し上げます。
本当に、ありがとうございました。

狭小地 建て起し工法
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更新日 2011.08.6

(有)ダイシンビルド構造見学会の報告

見学会

連日30℃を越す猛暑の中、夏場の断熱効果を体感するにはもってこいの日取りとなりました。
さすがにお盆休み寸前という事もあって参加者は4名、以前から清水社長の住宅を見てみたいと思っていただけに2時間たっぷり見学させて頂き、施主さんになった気分になる程、熱心に説明をしてくださる社長さんのお話を聞かせて頂きました。
大学教授レベルでの断熱性能についての話から、産地にこだわる杉の構造材とデザインまで、提案されるコンセプトに微塵のブレもなく、また、たった一人の社員である現場監督のK田さんの話が社長と瓜二つで、仕事に対する連携プレーのすばらしさを感じました。

2重断熱との事ですが、外側はフェノバボード40mm、内側はサーモウール110の(外付加断熱)
屋根は高性能GW110mm×3330mmと、壁から天井にいたるまで、機密シートが継ぎ目もシワもほとんど無い形で敷き詰められ、大工の教育にも大変手間と暇を掛けてきたとの事、現場は照りつける日差しの中で、クーラーや扇風機が無くても、どことなくヒンヤリとした風が自然に流れ込み、自然の涼しさを感じさせてくれる住宅でした。展示会の会場で熱心に説明すればするほど冷やかしのお客さんが引いて行き、ターゲットである理系のお客さんがドンドン食いついてくるのが、清水流のプレゼン方法。
話術では引き寄せられない、知識豊富なお客様には科学的根拠に基付くデーターを明確にするための準備も場万全でした。 次回の京阪神木造住宅協議会の研修会でもこの当たりの話の続きを聞かせていただく予定ですので、次回研修会もご期待ください!

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更新日 2011.06.09

「京阪神木造住宅協議会 第5回研修会」

勉強会

6月9日(木)神戸市 兵庫農業共済会館にて
京阪神木造住宅協議会 第5回研修会を開催しました!

参加人数 67名 参加社 45社

いつも通りの研修会の案内では参加希望者は30社程度でしたが、今回の講師である鎌野氏が作った「一週間前のチラシの効果」で参加者が一気に「45社」まで増えました。
まさに、鎌野氏のダイレクトメールマジック!!!
集客にウエイトを置いた講習会でありながら、集客される側の心理も体験させて頂いた貴重な研修会となりました。

集客には人もお金もいらないんです!!

建設会社・住宅会社さんの宿命は、常に新規顧客を獲得していくことです。
一度、お客さんを獲得するとずっと商品を買ってくれるという仕事ではありません。
今月はいいお客さんに巡り合っても、来月もまたいいお客さんに巡り合えるとは限らないのです。新規顧客を追い求めるのは宿命です。
今回のテーマは、どうやってお金をかけず、人も使わずに自動的に集客するかです。

集客する方法はいろいろあります。

  • ベテラン営業マンを使ってお客さんを勘と人脈で探していく方法。
  • 地域にチラシをバラ撒く方法。
  • 豪華な展示場を作って集客する方法。
  • 新人の営業マンを大量に雇って、ローラー作戦で集客する方法。

まだまだあると思いますが、この辺でやめときます。どれもお金もかかるし、気苦労の多いものばかりです。
意外と集客にはお金も人もいらないです。
嘘と思われるかもしれませんが本当なんです。

ひとつの実例です。

保険の商品を売るのに苦労されている方がいました。
どうやったら売れるだろうか。立派なパンフレットを持ってお客さんに渡したり、ダイレクトメールを送ったりしているのに全く反応が無い。
悩んでいるようでしたのでちょっとアドバイスしました。
ああ、簡単ですよ。ちょっとこんな風にしたら大丈夫です。
いつもの調子で軽い回答をしました。
その方は騙されたつもりでやったのですが、不思議と見向きもしなかったお客さんが次の日決めましたと電話がかかってくるようになったと・・・。
ほんまにこんな方法で、決めましたと電話がかかってくるんですねー。 信じられない。!!!

ダイレクトメールによる集客には大変多くの成功実績を持ち、キャッチコピーの重要性を語る鎌野氏、活躍する分野も幅広くマーケティングに対する着眼点もユニークでした。
鎌野氏を参考に異業種から集客のヒントを見つけ出したほうが以外に効果的な成果がだせるかも!!!
本日は大変参考になるたくさんのヒントを頂き本当にありがとうございました。

賛助会員 会社案内

今回は、これまでになかなかご紹介が出来なかった賛助会員による会社紹介の時間を取らさせて頂きました。
それぞれにサンプルなども持ち込み頂き、参考にさせて頂きました。

  • 高断熱なハイグレード住宅を提案する 『株式会社FPコーポレーション』
  • 兵庫県県産材杉集製材に特化した 『株式会社大野製材』
  • 製材からプレカットをはじめオリジナル家具工場も兼ねる 『ホリモク株式会社』
  • 外断熱工法得意とする 『ダウ加工株式会社』

工務店発表(ディスカッション)

今回の発表は、
「株式会社 ミヤホーム 小原慶太郎様」
「旭ホームズ 株式会社 桝社長様」
と一緒に長期優良住宅を始め各種助成金に対する工務店の取り組みとの発表と、地域に根付く工務店と協議会の今後の方向性に対し、皆さんの意見を出し合って行く対話型の時間をとらせていただきました。

昨年協議会が立ち上がった当初、中期優良住宅を経験した会員の比率はわずか2割にも満たない状況でしたが、今回のディスカッションでは参加者の8割以上が長期優良住宅を経験しており、この一年間の変貌ぶりに 驚いています。
また、長期優良の申請業務にも話題が集中し、申請業務費用に対する各社の見解に意外な開きが有る事も見えてきました。

最後にパネラーとなって頂きました2社のホームページを拝見しながら、鎌野氏からもアドバイスも頂きながらのディスカッションとなりました。
枡社長様、小原様、どうもありがとうございました。

木質構造技術懇談会(ジョインウッド)

研修会の最後になりましたが 、一級建築事務所(株)ジョインウッド 波多野社長より、構造建築設計の観点から今回起きた大地震について報告を頂きました。
メディアから入る地震の情報とは違い、建設業界のデータから見えるリアルな地震の規模を拝見させていただきました。
今後も事務局としてなおいっそう活気のある会に変わるべく、改善をくり返して行きたいと思っておりますので今後ともよろしくお願いいたします。

京阪神木造住宅協議会事務局



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更新日 2011.03.15

寺院建築現場見学会

見学会

大松建設株式会社様のご協力により3月15日(火)姫路市香寺町にて、寺社上棟現場見学階を開催いたしました。参加人数は21名。

東北地震の報道がなされる中、見学会が開催できるか心配でしたが、当日は大変天気もよく遠方からもご参会頂き、松本社長の説明をたっぷり聞かせて頂きました。
普段の研修会と違い、今回の参加者の中には現場監督や施工担当の方も多く、実際の加工手順や専門的な技術の質疑をされていました。
前回の研修会での大松建設様による実践発表もとても魅力的でしたが、やはり現物を目の前にすると、より一層その迫力と奥深さが伝わってきます。


↑松本社長と奥さんと息子さんも同席しての集合写真を取らせて頂きました。

現場見学会の後、隣町で大松建設さんで立てた完成物件の見学もさせて頂きました。
お寺の中は東南アジアや遠くはアフリカからも取り寄せられた、選りすぐりの(銘木)木材のオンパレード。
300年持つ建物として全て赤身の木材だけを使用し、白タを一切使わない骨組みには圧巻。
ご住職の心温まるお出迎えも頂きとても充実した勉強会となりました。

大松建設の皆様、御住職様、ありがとう御座いました。

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更新日 2011.03.8

「第4回研修会」と「総会の開催」

総会 勉強会

3月8日、農業共済会館にて、出席者38名

総会

協議会が立ち上がり早くも一年が経ちました。
一年間のご報告と今年度の予定を審議させて頂きました。
3回の研修会と工場見学や長期優良住宅の現場見学など、大変多くのご参加を頂きありがとうございました。協議会事務局より改めて御礼申しあげます。

研修会

さて、本題の研修会のほうですが、今回は寺院建築を専門とする大松建設様の実践発表です。

大松建設様のご協力によりかねてからお願いしておりました「寺社仏閣の上棟現場見学」が一週間後に実現することをきっかけに、この度、実践発表をして頂く事となりました。
厳しい修行を経て習得した匠の世界感を松本社長からお話頂くと同時に、伝統の心髄となる『支割』についての深いお話を一番弟子である井上棟梁からも頂きました。
『昔から雀と大工は軒で鳴く。。。。。。』から始まる棟梁のお話は聞く人のを引き付ける内容でした。

研修会後半は、昨年より予告しておりました、「リクルート川本氏による集客セミナー」です。

「SUUMO」「注文住宅」「Goodリフォーム」などのメディアを発行するリクルートが持つ、新規のお客様を獲得するために必要な考え方を、最新のマーケット調査や全国で成功している工務店・ビルダーの特徴や工夫点などをお伝えし、明日からの営業活動に役立ていただける内容でした。

リクルートさんから頂く情報は、目まぐるしく変わり続けるユーザーのニーズを、常に新しい観点から捉え伝える重要なものばかりです。
今回に限らず、毎年定期的に新しい情報をこれからもいただければと思っております。

次回協議会は6月9日です。
研修会の内容は『営業マンを持たずして営業する』を、あらゆる業種で実践する販売コンサルタント「(株)ウェーブ 鎌野社長」をお招きしての内容となっておりますのでご期待下さい!