9月8日(木) 時期的にもお忙しい中、いつも研修会にご参加頂きありがとうございます。
今回の参加は、30社37名。
今回は、ビルダーを専門にマーケティングを行う 潟鴻Xコアールディー研究所 佐藤 善秀先生と独自路線を貫く、(有)ダイシンビルド 清水 一人社長をお招きしての勉強会となりました。
まず前半は、
ロスコアールディー研究所の佐藤先生から
今の住宅業界のリアルな分析と我々中小事業者の生き残り戦略を豊富な実例と共にご紹介頂きました。
普段から、多くの優秀な工務店を指導する立場でもあり、的確な市場の変化を捉えてどう対処するべきかまでをリアルにお話頂きました。 新築住宅の市場はこの10数年ピークの時から見て半分近くまで縮小し、ハウスメーカーにおいても大きな打撃を受ける中、直接受注を受ける工務店のシェアは実は以外に変動が少なく、下請け業者の市場が一番縮小し淘汰されているそうです。
地域に根ざす工務店が生き残るためには住宅と言う商品を売るのではなく、住宅購入にいたるまでのプロセスを顧客目線で分析し、ライフスタイルそのものの提案が重要である。
だからこそ個々の工務店の独自のカラー(らしさ)が改めて必要な時代であるとの事。
たくさんご紹介いただいた工務店らしさの実例の中からいくつかピックアップして掲載いたします。
長年、地域工務店の育成をしてこられた佐藤先生の講義の引き出しは奥深く、今日はそんな中のごく一部をご紹介下さいました。
普段は、地元の江坂で2ヶ月に一回のペースで独自の勉強会を行っておられ、熱心な工務店の指導を行っておられます。
お勧めのセミナーですので、ご興味があれば是非ご覧下さい。
株式会社ロスコ・アールディ研究所
後半は、8月に現場見学会をさせて頂いた、
ダイシンビルドの清水社長の工務店発表です。
断熱性能と紀州の杉で独自路線を突き進み
ターゲットまでを大胆に絞り込む販売スタンスで
業務の無駄を省く一方、顧客目線での必要な情報は
ストイックなほどに掘り下げて提案する内容でした。
具体的な性能の提案ポイントは信頼性を強調できる公的機関からのデータが多く、抜粋してみせて頂きました中で、下記円グラフの表記にあるように、夏のクーラーに必要なエネルギーから見れば、意外にも冬の暖房に必要なエネルギーの方が約10倍と多く、今の冷房設備は思ったほど電気代を消費していない事をまずアピールします。
断熱性能そのものをアピールし、商品を売り込むだけでなく理論的に最小限必要な性能とは何かという事からませる事で、高断熱の必要性を導き出すのがダイシン流。
ここから先は、清水社長の得意とする細かな数字の理論で顧客をグイグイ引き付けるのだとか。それでも清水社長の性能に対するアピールポイントはごく一部。耐震性の見せ方や、顧客を紀州山林へ案内し、素材にも接して頂く。
普段からラフないでたちの清水社長からは、ギャップすら感じる理論武装の数々を見せて頂きありがとうございました。
前回の構造見学会に参加できなかった方々も、次回、ダイシンビルドさんのモデルハウスの見学会には、是非ご参加頂き、現物を体感頂ければと思います。
自宅を兼ねた断熱性能の実験塔とも言えるモデルハウスの見学会は10月18日の予定ですのでどうかお見逃し無く!